AI生成画像を売っていいの?商用利用で知っておくべき著作権・ライセンス【完全ガイド】

AI生成画像を売っていいの?商用利用で知っておくべき著作権・ライセンス【完全ガイド】 AI活用

はじめに:AI生成画像の商用利用、知っておくべき「3つの壁」

私はデザイナーとして、AI生成ツールを使ってイラストや写真風の素材を作ることがあります。便利な反面、「これって売っていいの?」「本当に大丈夫?」という不安も常に頭をよぎります。

2024年以降、AI画像生成は爆発的に普及しましたが、その一方で著作権やライセンス、肖像権・商標権などの問題が複雑化しています。
本記事では、私自身が調べ・体験し・学んだこと をもとに「AI生成画像を商用利用する際に押さえるべきポイント」を整理してみます。


「作って売る」前に立ちふさがる壁とは?

AI生成画像を商用利用するうえで、最低限理解しておくべき「3つの壁」があります。

  1. 著作権(誰のものか?)
  2. ツールの利用規約(何が許されているか?)
  3. 商標権・パブリシティ権(誰かを勝手に使っていないか?)

この3つを意識せずに販売を始めると、後々トラブルになりかねません。私も過去に「素材サイトへの登録を断られた」「SNSで指摘を受けた」など苦い経験をしました。


【壁1:著作権】AI作品の著作権は誰のもの?日本の現状と海外の動向

日本の著作権法はAI生成物をどう見ている?

文化庁の見解(2023年度時点)では「人の創作的寄与が認められないAI生成物は著作物として保護されない」とされています。つまり、AIが自動生成しただけの画像は著作権が発生しない可能性が高いということです。

ただし、「プロンプト(指示)や加工、編集などに創作性がある場合は、その部分について著作権が認められる可能性がある」とも述べられています。
私も、最初はAIが出したそのままの画像を使っていましたが、後から自分の絵やデザインを組み合わせたり、加工を加えたりするように変えました。

アメリカの裁判事例から見る著作権の現状

2023年、米国著作権局は「AIが自動生成した画像」には著作権を認めないという決定を下しました(※Zarya of the Dawn事件など)。一方で、AI生成後に人間が創作的な編集を加えた場合、その編集部分には著作権が発生する可能性を認めています。

「生成した作品は著作物にならない」って本当?

結論から言うと、AIが自動生成した部分は著作権が発生しない場合が多いが、「人のクリエイティブな介入」を加えることで権利が発生する場合もある、というのが現状です。


【壁2:利用規約】ツール別ライセンスを徹底解説!Stable DiffusionとMidjourney

AI生成画像の商用利用で一番見落としがちなのが「利用規約」です。
同じツールでも「無料ユーザー」と「有料ユーザー」でルールが違う場合がありますし、モデルごとにライセンスが異なるケースもあります。

Stable Diffusion:モデル(ベース、LoRAなど)でライセンスが違うって知ってた?

Stable Diffusion自体はオープンソースですが、使うモデルやチェックポイント、LoRA(学習追加モデル)ごとにライセンスが異なります。
たとえば、Civitaiなどで配布されているモデルには「商用禁止」「クレジット必須」など条件が付いているものがあります。
私は一度、商用利用不可のモデルで作った画像を素材サイトに登録しようとして断られた経験があります。モデルのライセンス確認は必須です。

Midjourney:無料ユーザーと有料ユーザーで商用利用のルールは違う!

Midjourneyは、無料プランでは商用利用不可。有料プラン(Basic/Standard/Pro)に加入して初めて商用利用が許されます。
さらに、Midjourneyの利用規約は頻繁にアップデートされており、2025年現在も改定が続いています。登録時だけでなく、定期的な規約チェックが欠かせません。

各ツール共通の注意点:規約は常に最新版を確認することの重要性

AIツールは進化が早く、規約も変わります。私はGoogleカレンダーに「主要ツールの規約チェック日」を毎月設定しておき、最新情報を把握するようにしています。


【壁3:法務リスク】AI生成で「やっちゃいけないこと」具体例

「学習元の著作権侵害」という永遠の課題

AIは大量の画像を学習しているため、「どこまでが引用でどこからが侵害か」が曖昧です。現状、完全にクリーンなモデルは存在しないと言われています。
商用利用を考える場合、できるだけ公式モデルやライセンス明記のものを選ぶのが安全です。

実在の人物やキャラクター、ブランドロゴを生成するのはNG

  • 有名人の顔をそっくり生成
  • 既存キャラクターやブランドロゴを模倣
  • 特定の企業や団体を誤認させるような表現

これらは肖像権・商標権・パブリシティ権の侵害に当たる可能性が高く、訴えられるリスクもあります。
私自身も、試しに有名ブランド風のロゴを作ってみたらSNSで指摘され、すぐ削除した経験があります。

知らずに訴えられる前に、これだけは避けて!

  • 学習元が不明なモデルの利用
  • 許可なく実在の人物を使う
  • 他者の作品をそのまま販売

【結論】AI生成画像を安全に商用利用するための心得

結論:完全に「安全」な方法は存在しない(正直なところ)

私は色々調べましたが、「絶対に安全」という方法はありません。AI生成は新しい領域で、法律もまだ追いついていないからです。

それでもリスクを減らすための3つのポイント

  1. グレーなものは避ける
    少しでも迷ったら使わない、売らない勇気が必要です。
  2. 規約を自分で読み込む
    誰かのまとめ記事だけでなく、必ず公式の利用規約を読むようにしています。
  3. 新しい情報に常にアンテナを張る
    ニュース、SNS、弁護士の発信などをフォローして最新動向をチェック。

まとめ:AI時代のクリエイターとして、賢く安全に活動しよう

AIツールはクリエイターにとって大きな可能性を秘めていますが、同時に「自己責任」が求められる時代でもあります。
大切なのは「知らなかった」で済ませず、自分で調べ、自分で判断すること。

ツールはあくまで道具であり、最後に責任を負うのは使う私たち自身です。
この記事が、あなたが安心してAI生成画像を活用する一歩になれば嬉しいです。

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