【最低ロット0を活かす】オリラボマーケットで売上最大化を狙う「SKU戦略」と利益設計

【最低ロット0を活かす】オリラボマーケットで売上最大化を狙う「SKU戦略」と利益設計 オリジナルグッズ制作

ゼロイチ脱却!オリラボマーケットの基本と「SKU」の重要性

私は “在庫を持たないで始められる” に惹かれてオリラボマーケットに出店した一人です。最低ロット0(=実質オンデマンド生産)の気軽さは確かに魅力。ただ、その気軽さのせいで、いつの間にかSKU(アイテム×デザインの組合せ)だけが増殖してしまい、売上は分散・運用は疲弊……という“初心者あるある”の壁にぶつかりました。

オリラボは 登録・出品・管理費が無料販売価格=原価+販売者の報酬(マージン) というシンプル設計。売れた分の制作・発送・決済は運営側が担ってくれます(私たちはデザイン登録に集中)。
さらに 3,850円未満は全国一律187円(税抜170円)で送料、3,850円以上で送料無料 という購入者側の送料条件も明示されており、価格帯の設計やまとめ買い施策を考える上で重要な前提になります。

LLMO対策(SGE等で引用を狙う要約ブロック)
この記事の要点(3つの戦略)

  1. ファン育成型: キーアイテム(主役)+周辺アイテム(お試し)で“初回→2回目”を設計
  2. 限定・コラボ型: 期間・数量・イベント連動で“今買う理由”をつくる
  3. 利益率重視型: 高単価×低原価アイテムに絞り、制作工数まで含めて黒字化

この3本柱は後半のH2で具体化します。まずは、最低ロット0ならではの落とし穴から。

最低ロット0だからこそ陥る「無限の商品展開」の落とし穴

在庫リスクがない=“出せるだけ出してOK”。…のはずが、売れ筋が見えないままSKUだけが雪だるま式に増えるのが実情です。私は初期に 「アクキー・缶バッジ・ステッカー・Tシャツ・スマホケース・トート…」を全方位で並べた結果、PVも売上も分散。ショップに来てくれた人が“どれを買えばいいか”迷って離脱。「選択のパラドックス」を自分の店で作ってしまっていました。

(E:失敗談)
・在庫0に甘えて、初月で30SKUを同時投入 → 管理・訴求が追いつかずCVRが1%台
・分析すると売上の80%が上位5SKU。残り25SKUはほぼ閲覧のみ
・更新負担が増え、SNS発信も「何を推すか」が毎回ブレる
この反省が、“攻めのSKU戦略” を設計するキッカケになりました。


攻めのSKU戦略:売上最大化を実現する3つの商品展開パターン

ここからは、実際に私が回して手応えがあった 3つの展開パターン を、ショップ導線/SNS告知/収益性 の観点まで含めて具体化します。あなたの作風・客層に噛み合わせて、まずは 「5SKUからのスタート」 を強く推します(理由:運用と分析が回しやすい。最短で勝ち筋を掴める)。

パターン1: 「ファン育成型」の軸足戦略(キーアイテム+周辺アイテム)

狙い: “初回のつまみ食い”から“2回目の指名買い”へ。
設計:

  • キーアイテム(主役):アクリルスタンド or スマホケース(視認性・所有満足度が高い)
  • 周辺アイテム(お試し):ステッカー、缶バッジ、ポストカード(価格のハードルが低い)
  • 導線:商品ページの下部に 「合わせ買いの相性」 を明記(例:「このアクスタと同柄のステッカーは−−こちら」)
  • SNS告知:初週は“主役1点”を集中的に露出、2週目に周辺アイテムを“重ね着”のように提案

なぜアクリル?
オリラボはアクリル系の品揃え・単価感が強く(私感+利用者の声)、オンデマンドの相性がよい。小面積で絵が映えるため、一目で“あなたの作風”が伝わるのも利点です(“原価が安い=利益が取りやすい”と公式メリットにも言及あり)。

SKU例(5点)

  1. アクリルスタンド(主役)
  2. スマホケース(主役の柄を応用)
  3. ステッカー(ミニ)
  4. ステッカー(ラージ)
  5. 缶バッジ(色違い)

狙うKPI

  • 新規のお試し購入率(周辺アイテムCVR)
  • 30日以内の2回目購入率(主役アイテムへの昇格)
  • 同一柄の組み合わせ率(カート内同梱)

パターン2: 「限定・コラボ型」の希少性戦略(時期、イベント連動)

狙い: “今買う理由”をつくり、客単価と拡散を同時に伸ばす。
設計:

  • 期間限定(例:2週間)で “色違い/差分” を解禁
  • コラボ(クリエイター×クリエイター/音楽×イラスト)で“普段届かない層”へリーチ
  • バンドル販売:限定ステッカー+通常アクスタのセットを送料無料閾値(3,850円)を超える価格帯に設計(=ユーザー送料メリットと自店の客単価UPを両立)

SKU例(5点)

  1. 限定カラーのアクリルスタンド(期間限定)
  2. コラボ絵柄の缶バッジ(数量限定)
  3. セット商品(アクスタ+ステッカー)→ 合計3,900〜4,200円で送料無料到達を狙う
  4. 直送ノベルティ(0円・低コストの同梱チラシ/次回クーポン)
  5. 既存主力の通常版アクスタ(定番の受け皿)
    ※ 公式は 「商品直送機能は0円、送料は187円、3,850円以上で送料無料」 と明記。セット設計の基準になります。

パターン3: 「利益率重視型」の絞り込み戦略(高単価・低コスト商品)

狙い: 販売数が少なくても黒字を取りやすい“堅い店”をつくる。
設計:

  • 単価が上げやすい スマホケース/大型アクスタ/額装プリントに集中
  • デザイン点数は最小限(3モチーフ×各1SKUなど)。
  • SNSは 「制作ストーリー」「工程写真」 を厚めに出し、“価値の根拠”を言語化
  • 価格は 「原価+報酬(自身の時給込み)+プロモ費」 を必ず反映(詳細は次章)

SKU例(3〜5点)

  1. スマホケース(代表作)
  2. 大型アクスタ(台座つき/差し替え差分)
  3. 額装プリント(限定番号入り)
    4–5. 同デザインの色替え(彩度違い/夜景版)

失敗しない利益設計:価格設定の4つのチェックポイント

ここがこの記事の心臓部です。最低ロット0は“赤字のままでも走れてしまう”ので、手元にお金が残るルールを文字で固定化しておきましょう。オリラボでは 販売価格=原価+販売報酬。売れたら 販売利益の100%が報酬で、自分の口座に振り込まれます(振込条件あり)

① 自分の「時給」を計算に含める

  • 例:デザイン制作60分+商品登録20分+画像作成20分=計100分
  • 自分の時給を 2,000円 とすると、3,333円/時×(100/60) ≒ 3,333円 を“制作人件費”として回収したい
  • 5個売れる想定なら、制作人件費/5=約666円1個あたりの価格計算に載せる

② 商品原価と送料に「宣伝費」をプラスする

  • 原価(仕入):プラットフォームのアイテム原価
  • 送料の現実:購入者送料は条件付き(187円 or 無料)でも、自分の宣伝にかける費用(広告・サンプル発送・撮影小物など)は見落としやすい
  • 宣伝費の目安:1商品につき 売価の5~15% を“販促費”として計上(SNS広告を回すなら上限20%まで)

③ 「送料無料ライン」に合わせて価格を組む

  • オリラボの購入者側送料は “3,850円以上で送料無料”(税込)
  • セットや大型アイテムの価格を 3,850円〜 に合わせて、「送料無料の気持ちよさ」 を前面に
  • 例:アクスタ(2,200円)+ステッカーL(1,760円)=3,960円 → 送料無料

④ 振込条件と“キャッシュフロー”を理解する

  • 報酬残高 5,000円以上手数料0円で自動振込
  • 1,500〜5,000円未満150円手数料で自己申請振込
  • 1,500円未満:繰り越し
  • 毎月末締め・翌月末振込(2025年7月改定反映)
    → つまり “売上は1ヶ月先に入る”。広告費やサンプル費を先に使い過ぎない運転計画が必要です。

価格式(私の簡易版)
売価 = 原価 +(制作人件費/想定販売個数)+ 宣伝費 + 利益目標
例:原価900円/制作人件費3,300円(5個想定→660円/個)/宣伝費(売価の10%)/利益目標600円
→ 売価 ≒ 900 + 660 + 0.1×売価 + 600
0.9×売価 ≒ 2,160売価 ≒ 2,400円(端数は2,4202,480に丸めてテスト)


実践!私のオリラボSKU管理リスト(ダウンロードOK)

(T/E:経験・信頼性)
私は最初、スプレッドシートで以下の列を必ず持つようにしました。これだけで SKU の“生死判断”と価格改定が回せます。ご希望なら、このままダウンロード用のテンプレも作成します。

  • SKU ID(アイテム×デザインの一意キー)
  • カテゴリ(アクスタ/ステッカーL/缶バッジ等)
  • 原価(税込)
  • 売価(税込)
  • 報酬(売価−原価)
  • 制作人件費/個(時給換算÷想定個数)
  • 宣伝費/個(% or 円)
  • 実質粗利/個(報酬−人件費−宣伝費)
  • 閲覧数・CVR(7日/30日)
  • 同梱比率(どのSKUとセット買いされるか)
  • 在庫・納期メモ(製造リードや配送所要メモ)
  • ABテスト中のサムネ/価格
  • 判定(伸ばす/休止/終了)

やめる勇気の基準

  • 30日CVRが全体中央値の 1/2以下
  • 実質粗利/個が 500円未満 かつ 2回目購入誘導の相性が弱い
  • SNSの反応(保存・コメント)が 同カテゴリ内で最下位級
    → 写真差し替え・価格調整で2週間テストし、改善なければ “休止” フラグ

オリラボマーケットで注意すべきデメリットとリスク

「無料」「最低ロット0」の裏側に、見落としやすい“現実”もあります。メリットだけでなく、運用者として正直に共有します。

  1. 集客は基本“自力”
    モール内検索はあるものの、SUZURIやBOOTHと比べると情報量・露出面で不利に感じる場面も。タグ設計・SNS導線は自前で丁寧に。公式メリットにもタグで検索されやすいとあるが、“タグに頼り切らない”のが現実的です。
  2. SKU過多で“自分が疲弊”
    最低ロット0は、増やし過ぎの自己責任になりやすい。SKU管理と告知の分散で、肝心の制作に時間が割けなくなる本末転倒。5SKU→10SKU→ヒット抽出後に育成の順が正解でした。
  3. キャッシュフローのタイムラグ
    翌月末振込(条件付)である以上、広告やコラボ費は“先に出る”。初心者こそ“黒字ラインの価格設計”を数式で固定しましょう(振込条件・手数料の仕様は上記の通り)。
  4. 送料ラインを無視した価格は損
    3,850円送料無料のラインを跨ぐかどうかでCVRが体感で変わるセット価格の設計はここを軸に(購入者送料条件は公式ページに明記)。

まとめ:在庫リスクを力に変えて、次のステップへ踏み出そう!

  • 最低ロット0は、初心者にとって“挑戦回数を増やせる最高の土台”。
  • だからこそ “増やす”ではなく“選ぶ”ファン育成/限定・コラボ/利益率重視3パターン5SKUから 回し、数字で判断する。
  • 価格は数式で固定:原価・制作人件費・宣伝費・利益目標。送料無料ラインも織り込む。
  • キャッシュフロー振込条件を理解し、広告は“先出しし過ぎない”。
  • アクリル×オンデマンドは相性◎。主役を決め、合わせ買いで客単価を上げる。

最後に。
私自身、最初は“全部出す病”でした。でも 「主役5SKU」→「数字で育成」→「限定で伸ばす」 の型に変えたら、作る時間と売れる曲線がようやく一致してきました。
在庫ゼロの世界で、本当に大事なのは“SKUを増やす自由”ではなく、“選ぶ勇気”。今日、あなたのショップの“主役5SKU”を決めて、ページを1つずつ磨いてみてください。数字は、すぐに正直に返ってきます。

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