最近、イラストレーター界隈でもSNSでの発信は当たり前になってきましたよね。X、Instagram、Pixivなど色々なプラットフォームがある中で、今最も熱いのがTikTokなんじゃないでしょうか。
「え、TikTokってダンス動画ばっかりじゃないの?」 「イラストでバズるのって難しいんじゃない?」
そう思っているあなた!実は私もそうでした。でも、実際に色々な動画を投稿してみて分かったのは、TikTokはイラストレーターにとって最高の集客ツールになりうるということなんです。
今回は、私が実際にTikTokでイラスト動画を投稿し、フォロワーを増やしていく中で見つけた「バズる秘訣」を、実体験を交えながら3つのポイントに絞ってご紹介します。この記事を読めば、あなたのイラストがTikTokで多くの人の目に触れるチャンスがグッと広がるはずです!
TikTokでイラストがバズるってどういうこと?
まず最初に、TikTokで「バズる」ってどういうことなのか、その本質を理解しておきましょう。単に再生回数が多いだけではありません。私自身、最初はとにかく再生回数を増やすことばかり考えていましたが、それだけではファンは増えませんでした。
TikTokでイラストがバズるとは、具体的に以下の状態を指します。
- 「おすすめ」フィードに表示され、新規ユーザーにリーチできる: TikTokのアルゴリズムは優秀で、興味を持ちそうなユーザーに積極的に動画を届けます。これがバズの第一歩。
- 動画の保存、シェア、コメントが増える: 一方的な視聴だけでなく、ユーザーが「これ良い!」と感じて行動を起こしてくれることが重要です。特に保存数が多い動画は、後から見返したいという明確なニーズがある証拠なので、アルゴリズムからの評価も高まりやすいと感じています。
- プロフィール訪問、フォローに繋がる: ここが一番重要です!再生回数が多くても、フォローされなければ意味がありません。あなたのイラストに魅力を感じて、もっと見たいと思ってくれるファンが増えることが、長期的な活動に繋がります。
私も最初は「なんで再生回数は伸びるのにフォロワーが増えないんだろう?」と悩んでいました。色々な動画を分析してみて分かったのは、再生回数が伸びる動画はあくまで入り口であって、その後のユーザーの行動を促す工夫がなければ、本当の意味での「バズり」には繋がらないということです。
【秘訣1】「思わず止まる」冒頭の数秒に全てを賭けるべし!
TikTokの動画って、ものすごいスピードで流れていきますよね。ユーザーは数秒で「見るか、スキップするか」を判断します。だからこそ、動画の冒頭数秒で視聴者の心を掴むことが、バズるための絶対条件なんです。
私の経験上、特に効果的だと感じたのは以下の3つです。
(1) 視覚的なインパクトで目を引く
- 最高に魅力的な完成イラストを最初にドーン! 「メイクリム」でも以前から言っていますが、イラストは「見せる」ことが命。最初から完成形を見せることで、「このクオリティのイラストがどうやって描かれるんだろう?」という興味を引きつけられます。私は、動画の冒頭1秒で完成イラストの全体像を大きく見せ、その後にメイキング動画が始まる構成をよく使っています。
- 思わず二度見するような「変化」を見せる 例えば、最初は線画だけだったものが、一瞬で色鮮やかなイラストに変化する、といったサプライズ要素も有効です。私も一度、普段使わないような派手な色使いのイラストを冒頭に持ってきたら、普段より再生数が伸びた経験があります。
(2) 視聴者の疑問や共感を呼ぶ問いかけ
「絵が上達しないあなたへ」 「プロ絵師が描く過程、見てみたくない?」 「これ、全部iPadで描いてるの?」
このように、冒頭で視聴者が抱えているであろう疑問や、共感できるようなメッセージをテロップで大きく表示するのも効果的です。特に、クリエイター向けの動画であれば、「絵が上達しない」「スランプ」といった共通の悩みに語りかけることで、「これ、私のことだ!」と足を止めてもらいやすくなります。
(3) ASMRなど聴覚的な刺激も忘れずに!
TikTokは視覚だけでなく、聴覚も重要です。ペンタブの描画音、ブラシの音、完成時のカチッという効果音など、心地よいASMR要素を取り入れることで、視聴者の没入感を高められます。私も、線画を描く時のペンタブの音を少し大きめにしたり、色を塗る時の「シュッ、シュッ」というブラシ音を意識的に入れたりしています。これが意外と視聴維持率に貢献していると感じます。
【秘訣2】メイキング動画は「見せ方」が9割!
イラストのメイキング動画はTikTokの王道コンテンツですが、ただ描いている様子を早送りするだけでは、なかなかバズりません。「どう見せるか」が非常に重要になってきます。
(1) ストーリー性を持たせる
ただの作業動画ではなく、一本の短い物語のように見せる工夫をしましょう。
- 課題 → 解決 → 完成 「目の描き方で悩んでたけど、この方法で解決!」のように、特定の課題をテーマにして、その解決策としてのメイキングを見せることで、視聴者に「私も真似したい!」と思わせることができます。
- 失敗談や試行錯誤の過程を見せる 「ここ、実は失敗しちゃったんです…でもこうやって修正しました!」といった、完璧ではない人間らしい一面を見せることで、親近感が湧き、共感を呼びやすくなります。私自身、完璧な動画ばかり上げていた時期はあまりフォロワーが増えませんでしたが、ちょっとした失敗談や「実はここ、めちゃくちゃ時間かかったんです」といった裏話を入れるようになってから、コメントが増えました。
(2) 最も見せたい部分を強調する
イラストのメイキング動画で最も見せたいのはどこですか?目の描き込み?髪の塗り方?それとも全体の雰囲気作り?
- ズームイン・ズームアウト 特定の箇所を描いている時はズームインし、全体像を見せたい時はズームアウトするなど、メリハリのあるカメラワーク(画面の移動)を意識しましょう。
- テロップや矢印で解説を加える 「ここがポイント!」「〇〇ツールを使ってます」といった短いテロップを入れることで、視聴者に「なるほど!」という気づきを与えられます。私は、特にこだわった部分や、質問が来そうな箇所には必ずテロップを入れるようにしています。
- 情報の詰め込みすぎはNG 短い動画の中にたくさんの情報を詰め込みすぎると、かえって分かりにくくなってしまいます。一つの動画で伝えるメッセージは、多くても2〜3個に絞るのがおすすめです。
(3) 適切なBGMと効果音を選ぶ
TikTokのBGMは、動画の雰囲気を大きく左右します。
- トレンドの音源を使う TikTokの「人気急上昇中の音源」を積極的に使いましょう。これによって、あなたの動画が「おすすめ」に載る可能性が高まります。ただし、必ずあなたのイラストの雰囲気に合った音源を選ぶことが大切です。
- 場面に合わせたBGMの切り替え 例えば、集中して描いている時は落ち着いたBGM、完成した瞬間に盛り上がるBGMに切り替えるなど、演出を工夫するのも良いでしょう。
- 効果音の活用 描き始めの「ピッ」という音や、完成時の「ジャーン!」といった効果音は、動画にリズムと楽しさを与えてくれます。
【秘訣3】投稿後が勝負!データ分析とインタラクションで伸ばす!
動画を投稿したら終わり、ではありません!むしろ、投稿後こそが勝負の始まりです。
(1) TikTokのインサイト機能をフル活用する
TikTokには、動画の再生数、視聴維持率、どこから流入してきたか、どんな層の人が見ているかなど、詳細なデータが見られる「インサイト機能」があります。これを定期的に確認し、次の動画作成に活かしましょう。
- 視聴維持率をチェック! 特に重要なのが「視聴維持率」です。もし冒頭で視聴者が離脱しているなら、動画のつかみが弱い可能性があります。途中で離脱が多いなら、動画の構成や内容に飽きが来ているのかもしれません。私も、動画の途中で視聴維持率がガクッと落ちている場所を見つけては、「ここ、もっと短くできたな」「情報が多すぎたかな」と反省し、次の動画に活かしています。
- 「おすすめ」からの流入が多いか? これが多ければ多いほど、新規ユーザーに届いている証拠です。もしフォロワーからの視聴が多い場合は、まだアルゴリズムに乗り切れていない可能性があります。
- 視聴者の年齢層や性別を把握! 自分のイラストがどの層に響いているのかを知ることで、今後のイラスト制作や動画内容の方向性を考えるヒントになります。
(2) コメントには丁寧に返信!ライブ配信も活用しよう
TikTokは、ユーザーとのインタラクション(交流)が非常に重視されるプラットフォームです。
- コメント返信はマスト! 寄せられたコメントには、できる限り丁寧に返信しましょう。「どんなブラシを使ってますか?」「〇〇さんのイラスト大好きです!」といったコメントは、あなたのファンになってくれる可能性のある貴重なユーザーです。質問には具体的に答え、感謝の気持ちを伝えることで、ファンとの絆を深められます。私も、コメントを一つ一つ丁寧に読み、絵文字を交えながら返信することを心がけています。時には、質問への回答を次の動画のテーマにすることもありますよ。
- ライブ配信でリアルタイム交流 フォロワーが増えてきたら、ライブ配信に挑戦するのもおすすめです。イラスト制作の様子をリアルタイムで見せたり、質問に答えたりすることで、より深い交流が生まれます。
(3) 投稿時間と投稿頻度も意識!
一般的に、TikTokのゴールデンタイムは平日の夜(20時〜24時)や休日の日中と言われています。あなたのターゲット層がTikTokを見ている時間帯を狙って投稿することで、より多くの人に見てもらえるチャンスが増えます。
また、投稿頻度も重要です。毎日投稿が理想ですが、無理なく続けられるペースを見つけることが大切です。週に3回など、継続できる頻度で安定して投稿する方が、たまにしか投稿しないよりもアルゴリズムからの評価は高まりやすいです。私も、毎日投稿は難しいと感じたので、週に3〜4回、クオリティを維持できる範囲で投稿するようにしています。
TikTokでバズるための注意点と落とし穴
ここまでTikTokでバズるための秘訣をお話ししてきましたが、いくつか注意しておきたい点もあります。
(1) 他人の作品や音源の無断使用はNG!
これは基本的なことですが、著作権には十分注意しましょう。他人のイラストを許可なく使ったり、市販の楽曲をBGMとして無断で使用したりすることは絶対にNGです。TikTokが提供している商用利用可能な音源や、自分で作成したオリジナルの音源を使用するようにしましょう。
(2) 一時的なバズで終わらないために
一度バズったとしても、そこで安心しきってはいけません。大切なのは、継続して良質なコンテンツを発信し続けることです。バズった動画の成功要因を分析し、それを次の動画に活かすPDCAサイクルを回していくことが、長期的にファンを増やしていく秘訣です。私も、一回だけめちゃくちゃ再生された動画があったのですが、その後の動画が伸び悩んでしまい、「やっぱり継続が大事なんだな」と痛感しました。
(3) アンチコメントへの対処法
残念ながら、SNSには心ないコメントをする人もいます。そういったコメントに一つ一つ反応する必要はありません。ブロック機能や非表示機能をうまく活用し、自分のメンタルを守ることを優先しましょう。あなたの創作活動を応援してくれる人たちに意識を向けることが大切です。
まとめ:TikTokは「見つけてもらう」チャンスの宝庫!
今回は、TikTokであなたのイラストをバズらせるための3つの秘訣をお話ししました。
- 「思わず止まる」冒頭の数秒に全てを賭けるべし!
- メイキング動画は「見せ方」が9割!
- 投稿後が勝負!データ分析とインタラクションで伸ばす!
TikTokは、まだフォロワーが少なくても、あなたのイラストを多くの人に見つけてもらうチャンスが溢れているプラットフォームです。私も最初は半信半疑でしたが、試行錯誤を繰り返すうちに、少しずつですが確実にファンが増え、それが次の創作活動へのモチベーションになっています。
すぐに結果が出なくても大丈夫。まずは今回紹介したポイントを参考に、あなたのイラストをTikTokで発信してみてください。失敗を恐れずに、色々な表現方法を試す中で、きっとあなたならではの「バズる方程式」が見つかるはずです。
私もまだまだ試行錯誤の毎日ですが、これからも皆さんと一緒に、創作活動をもっともっと楽しんでいきたいと思っています!
あなたのイラストがTikTokでバズることを心から応援しています!
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